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ウィルヘルム・フォン・プリュショー

2002年11月18日 - 12月7日



 120程前、イタリアのナポリで写真館を経営していたウィルヘルム・フォン・プリュショーは、プロシア(旧東ドイツ)から肺結核の治療と療養の為にシシリアに移住していたウィルヘルム・フォン・グローデンの元に度々赴き、写真の技術を教え、カメラを贈ったという。

 病弱なグローデンがギリシャの性愛への拘泥からか、少年愛への言い訳の為か、擬古典的スタイルを貫き、サンボリスム的生活に溺れるオスカー・ワイルド、エドワード7世、アナトール・フランス等に賞賛されたのに対しプリュショーは、男女の思春期全般にこだわった為か、その耽美な画像はメイプルソープの登場する70年代後半にグローデンが再評価されるまで忘れられていた。

ティルマンズ、メイプルソープ、サラ・ムーン、スキャヴュロ等に多大な影響を与え、引用され続けているエコール・ド・グローデンと呼ばれる世紀末擬古典的写真家(グローデン、プリュショー、二人の弟子ガルディ)の中で、最も重要だったのがイメージを定着する術を持ったプリュショーの存在であった。












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